子犬の散歩はいつからどのように始めれば良いのですか?

新しく子犬を家族として迎え入れるとき、すごく厳かな気持ちになったのを思い出します。そして、いつから散歩に行くことができるのかと、待ち遠しく感じたものです。私も遠い記憶のなかで、我が家でもそんな日があったことを思い出します。あの頃、ペットショップや獣医さんから、いろんな情報を集めて、「明日からお散歩デビューだ!」と、ワクワクしたのを覚えています。
今回は、そんな “ 子犬の散歩はいつからどのように始めれば良いのか ” について、お話をしたいと思います。

目次

子犬の散歩はいつごろから始めれば良いのですか?

子犬の散歩デビューは、ワクチン接種が完了してから2~3週間後が目安になります。つまり、生後、4か月ぐらいにならないと散歩をさせてはいけません。

子犬は生後数か月間、母親からもらった免疫で守られています。しかし、この免疫は徐々に弱くなり、生後3か月頃にはほとんどなくなってしまいます。そのため、ワクチン接種が完了するまでは、外出して他の犬や病原菌と接触する機会を避けることが大切です。

ワクチン接種が完了したら、やっと外の世界を探検できるようになります。ただし、いきなり長時間歩いたり、他の犬と遊んだりするのは避けましょう。最初は短時間のお散歩から始め、徐々に距離や時間を延ばしていくようにしてください。

また、子犬は体力がまだ十分ではありません。疲れた様子を見せたら、無理せず休憩をはさみましょう。暑い日や寒い日、雨の日などは、散歩を控えた方が良い場合もあります。

散歩デビュー前に、首輪やリードに慣れさせておくことも大切です。室内で装着して歩き回ったり、おやつを使って誘導したりして、少しずつ慣らしていきましょう。

散歩は、子犬にとって運動だけでなく、社会化やストレス解消にも重要なものです。安全に楽しく散歩できるように、しっかりと準備をしてあげましょう。

どの程度の散歩が最適?

子犬の散歩の適切な量は、その年齢、種類、体力、そして個々の健康状態によって異なります。しかし、一般的には、以下の基準で行うのが適切です。

1.年齢

子犬は成長段階にありますので、散歩の量は徐々に増やしていく必要があります。成長途中の子犬は長時間の散歩よりも短い時間で回数を増やした散歩が適しています。以下を目安にしてください。

  • 生後3ヶ月~6ヶ月頃 : 1日2回、1回あたり15~30分程度が目安です。
  • 生後6ヶ月~1歳頃 : 1日2回、1回あたり30~45分程度が目安です。
  • 1歳頃~ : 成犬と同じように、1日2回、1回あたり1時間程度が目安です。

ただし、これはあくまでも目安です。子犬の様子を見ながら、無理のない範囲で散歩時間を調整してください。疲れた様子や、暑さ、寒さ、体調不良などのサインが見られたら、休憩をはさむか、散歩を中止しましょう。

2.種類とサイズ

大型犬と小型犬では散歩の適切な量が異なります。大型犬はより多くの運動を必要とし、より長い距離を歩くことができます。以下を目安に行ってください。

  • 小型犬 : 小型犬は、中型犬や大型犬に比べて体力がないため、短時間の散歩でも十分です。1日2回、1回あたり15~30分程度が目安です。
  • 中型犬 : 中型犬は、小型犬よりも体力がありますが、大型犬ほどではありません。1日2回、1回あたり30~45分程度が目安です。
  • 大型犬 : 大型犬は、犬種によって差がありますが、一般的に1日2回、1回あたり1時間程度が目安です。

3.体力と健康状態

子犬の体力や健康状態に合わせて調整する必要があります。体力がない場合や健康上の問題がある場合は、獣医師のアドバイスを受けるようにしましょう。

4.社会性の教育(しつけ)

散歩は子犬を人間社会への適応性を養う教育でもあります。つまり、しつけの一環として役立ちますが、過度に疲れさせることなく、楽しい経験をさせてあげることが大切です。

一般的には、成長段階に応じて、毎日複数回の短い散歩を行うことが理想的です。しかし、個々の犬に最適な量を見極めるためには、獣医師やトレーナーのアドバイスを受けることが重要になってきます。

子犬の散歩をさせるまでの手順

子犬の散歩を始めるための手順は、子犬の健康と安全を守りながら、ちゃんと外の世界に慣れさせるために重要です。以下は、その手順になります。

1.ワクチン接種

  • 子犬が8週齢前後で初回のワクチン接種を受けることが一般的です。
  • 初回接種の後、数週間おきに追加のワクチン接種が必要です。通常、全てのワクチン接種が完了するのは生後16週齢前後です。
  • ワクチン接種が完了するまでは、公共の場所や他の犬との接触を避けるべきです。獣医師に安全な時期を確認しましょう。

2.首輪とリードの慣れ

  • 最初は家の中で短時間首輪をつけ、徐々に慣れさせましょう。
  • 首輪にリードを付け、家の中で少しずつリードを引く練習をしましょう。

3.基本的なしつけ

  • 「おすわり」や「待て」など の簡単なしつけを教えることによって、散歩をしやすくしましょう。
  • 散歩が楽しいと思うようにするための一つとしてご褒美のおやつを使い、散歩が楽しいことを覚えさせましょう。

4.散歩の練習

  • ワクチンが完了するまでは、自宅の庭や安全な場所での短時間の散歩で散歩への準備をしましょう。
  • 車や他の動物がいない、安全な場所で散歩を開始するようにしてください。

5.本格的な散歩

  • ワクチン完了後に、獣医師の確認を受けてから、本格的な外の散歩を始めるようにしましょう。
  • 最初は10〜15分程度の短い散歩から始め、徐々に時間と距離を延ばして行くようにしましょう。
  • 他の犬や人間との交流を徐々に増やし、人間社会へ慣らして行ってください。

6.散歩の習慣づけ

  • 毎日同じ時間に散歩することで、子犬に習慣を身につけさせましょう。
  • 散歩中に良い行動をしたら、必ずご褒美や褒めてあげることを忘れないでください。

注意事項

  • 散歩の前後には十分な水分を与えるようにしてあげてください。
  • 雨の日や暑すぎる日、寒すぎる日には散歩の時間を調整してあげるようにしましょう。
  • 子犬の体調や疲れ具合を常に観察し、無理をさせないようにしましょう。

これらの手順を踏むことで、仔犬は安全に楽しく散歩を始めることができます。

子犬を散歩させる際の注意点

子犬を散歩させる際の注意点は、健康と安全を保ちながら、楽しいと思う経験をさせることがとても重要になってきます。いままでの説明と重なる部分があると思いますが、注意点として再度お話しさをせていただきます。以下に具体的な注意点をまとめましたので、ご覧ください。

1.健康状態の確認

  • ワクチン接種 : 全ての必要なワクチン接種が完了していることを確認します。
  • フィラリア予防 : フィラリアやノミ・ダニの予防を行います。
  • 健康診断 : 散歩を始める前に獣医師による健康チェックを受けます。

2.安全な環境

  • 交通量の少ない場所 : 車や自転車が少ない静かな場所や公園を選びます。
  • 危険物の確認 : 地面にガラスの破片や有害なものがないか確認します。
  • 適切な温度 : 暑すぎる日や寒すぎる日は避け、快適な気温の時に散歩をします。

3.適切な装備

  • 首輪またはハーネス : 子犬のサイズに合ったものを使い、しっかりとフィットしているか確認します。
  • リード : 丈夫で長さが適度なリードを使用します。最初は短めのリードが扱いやすいです。
  • IDタグ : 名前と連絡先が記載されたIDタグを首輪に付けます。

4.散歩の方法

  • 短い距離から始める : 最初は10〜15分程度の短い散歩から始め、仔犬の体力に合わせて少しずつ時間と距離を延ばします。
  • 一定のペース : 仔犬が疲れないように、ゆっくりとしたペースで散歩します。
  • 頻繁な休憩 : 途中で休憩を取り、水分を補給させます。

5.行動の管理

  • ポジティブな強化 : 良い行動をしたらおやつや褒め言葉を与えて強化します。
  • コマンドの使用 : 「おすわり」「待て」「来い」などの基本的なコマンドを使い、仔犬をコントロールします。
  • 他の犬や人との接触 : 最初は慎重に接触させ、怖がらないようにします。無理に接触させないことが重要です。

6.気をつけるべきポイント

  • 注意深く観察 : 仔犬の様子を常に観察し、疲れている場合や不安そうな場合はすぐに帰ります。
  • 排泄物の処理 : 仔犬が排泄した場合は、必ずうんち袋で処理します。
  • 他の動物や人 : 突然の接触を避け、他の動物や人に近づく前に相手の同意を得ます。

7.社会化

  • 楽しい経験 : 散歩中にできるだけ楽しいと思える経験をさせ、外の環境に慣れさせます。
  • 徐々に範囲を広げる : 少しずつ散歩の範囲を広げ、様々な環境に慣れさせます。

8.天候と時間帯

  • 気温に注意 : 特に夏の暑い時間帯や冬の寒い時間帯は避け、快適な時間に散歩をします。
  • 時間帯の選択 : 朝や夕方の涼しい時間に散歩するのが理想的です。

これらの注意点を守ることで、子犬は安心して楽しく散歩を楽しむことができます。散歩は子犬の健康維持や社会化にとても重要な活動なので、適切に準備し、安全に楽しませてあげましょう。

まとめ

子犬の散歩デビューは、免疫力を考えるなら生後4か月から行うのが一般的です。心身の成長は個体差が大きいため、かかりつけの獣医師に相談してから散歩を始めることをお勧めします。

子犬の散歩は、安全な室内でハーネスの装着や歩き方を練習してから、外出するようにしましょう。家の近くや抱っこしての散歩も試してみてはいかがでしょうか。なによりも散歩が安心してできることから慣れさせるようにしてあげてください。

子犬のころはちょっとしたことでも怯えたり逃げ出したり、歩かなくなったりするものです。また、迷子札やオヤツの準備、体調の変化など飼い主がしっかりと注意してあげることが大切です。

子犬が散歩を楽しいと思えるようになると、飼い主さんも散歩が大好きになることでしょう。楽しい日々が過ごせますように、心から願っております。

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