当然のことですが、犬も人間と同じように健康のために睡眠はとても重要な役割を果たします。そして、睡眠の時間も質も、愛犬にとって最適なものであるのが理想的なのは、言うまでもありません。では、犬にはどのくらいの睡眠時間が必要で、犬にとって心地の良い寝床とはどのようなものでしょうか?
今回はそんな犬にとっての理想的な睡眠について、詳しくご紹介したいと思います。
理想的な犬の寝床
理想の犬の寝床を作るためのいくつかのポイントがあります。犬の種類や好みによって違いはありますが、一般的な考え方として以下の点を知っておいてください。
1.素材
犬の快適性を確保するために、寝床(ベット)の素材やクッション性に注意しましょう。犬が好む素材や耐久性のある素材を選ぶことが重要です。夏は涼しい素材、冬は暖かい素材を選ぶと快適に過ごせます。
2.サイズ
犬のサイズに合ったものを選ぶことが重要です。寝床(ベット)は犬が全身を伸ばして寝ることができる大きさでなければなりません。また、縁が高めのものだと頭や首を乗せてリラックスできるのでお勧めします。
3.洗濯
犬の寝床(ベット)は定期的に選択を行い、清潔に保つことが重要です。清潔を保つためにも洗濯が可能なものを選ぶことをお勧めします。
4.温度
犬は温かい場所を好む傾向がありますが、夏の暑い季節は、当然、涼しい場所を求めます。寝床(ベット)は季節に応じて夏用、冬用に分け、また、夏は涼しい場所、冬は暖かい場所と、移動するように心がけてください。
5.安全性
寝床の周囲には犬が怪我をしないような安全対策を講じることが重要です。突起物や危険な物がないようにしましょう。
6.場所
犬が落ち着いて休むことができる静かな場所に寝床を配置しましょう。家族の活動や通り道から離れた場所が良いでしょう。
7.犬の性格
性格によっては、家族と隔離された場所に寝床(ベット)があると不安を抱く犬もいます。愛犬の性格に合わせて場所を選びましょう。
これらのポイントを考慮して、犬の個性や好みに合った理想の寝床を選びましょう。
犬は熟睡するの?
犬も熟睡します。犬は夜間や昼間の適切な時間帯に熟睡し、深い眠りに入ります。深い眠りは、犬の身体や精神の健康に不可欠であり、成長、回復、メンタルのリフレッシュに重要です。犬が十分な睡眠を取ることで、日中の活動や遊びを楽しんだり、学習したりするためのエネルギーを補給することができます。
犬の睡眠は、一般的には人間と同様に、軽い眠りから深い眠りへと段階的に進行します。犬もREM(Rapid Eye Movement)睡眠と非REM睡眠のサイクルを経験します。REM睡眠は夢を見る時期であり、眼球の動きが速くなることが特徴です。一方、非REM睡眠は身体の休息や修復が行われる時期です。
犬が熟睡している間は、通常は外部の刺激に敏感ではなく、リラックスしている状態です。犬が熟睡しているときは、その安全を確保するために静かにしてあげるのが良いでしょう。
犬の理想的な睡眠
犬の理想的な睡眠について考える際には、犬の自然な行動や必要性を理解することが重要です。以下は、犬の理想的な睡眠に関するいくつかの押さえておきたいポイントになります。
1.十分な睡眠時間
成人の犬の場合、通常は1日に12〜14時間の睡眠が必要です。若い犬や高齢の犬はもっと多くの睡眠が必要な場合もあります。
子犬 (1歳未満) | 18~19時間 |
成犬 (1~8歳) | 12~15時間 |
シニア犬 (8歳以上) | 18~19時間 |
2.快適な寝床
犬が安心して眠れる場所を提供することが重要です。寝床は適切なサイズで、犬が全身を伸ばして寝ることができるような広さがあると良いでしょう。
3.安全な環境
犬が睡眠中に安全であることを確保するために、寝床周辺に危険物や突起物がないかをチェックしましょう。また、寝床を配置する場所も、犬が落ち着いて眠れる静かで安全な場所を選ぶことが大切です。
4.適切な温度
犬が快適に眠れるように、適切な温度を保つことが重要です。特に寒冷地や寒い季節では、暖房器具や暖かい布団を提供することが役立ちます。
5.規則正しい睡眠習慣
犬は規則正しい睡眠習慣を持つことが大切です。日中の活動や運動量、食事のタイミングなどが睡眠に影響を与えるため、日常生活のリズムを整えることが役立ちます。
これらのポイントを考慮して、犬が健康で快適な睡眠を得られる環境を提供しましょう。
犬の睡眠時間と一日の寝るタイミング
犬の睡眠時間や一日の寝るタイミングは、年齢や個体によって異なる場合がありますが、一般的な傾向を以下に示します。
1.成犬の睡眠時間
成犬は通常、1日に12〜14時間の睡眠を必要とします。これは通常、夜間に数時間の連続睡眠と、昼間のいくつかの短い仮眠や休息を含みます。
2.子犬の睡眠時間
子犬は成犬よりも多くの睡眠が必要です。子犬は1日に16〜20時間の睡眠を必要とし、成長と発達のためにより多くの睡眠が必要です。子犬の場合、食事や運動の後には頻繁に眠りにつくことが一般的です。
3.睡眠サイクル
犬は多くの場合、日中に短い睡眠サイクルを持ちます。一般的に、犬は夜間に連続した睡眠を取りますが、昼間にも複数回の仮眠や休息をとることがあります。
4.寝るタイミング
夜行性の習性を持つ犬種もいますが、多くの犬は人間の生活リズムに合わせて昼夜のリズムを持ちます。一般的に、夜間に長い睡眠を取り、昼間には活動や遊びを楽しむことがあります。
犬の個体差や生活環境によって、睡眠時間や寝るタイミングは異なる場合があります。犬が自然な睡眠サイクルを維持できるように、安定した生活リズムと快適な寝床を提供することが大切です。
犬が快適に眠れる環境作り
1.室内の温度を適切に保つ
犬が快適に眠れる環境を作るために一番重要なことは、室内の温度を適切に保つことです。日本の夏は酷暑で、冬になると厳しい寒さになる地域も多く、季節に応じて室内の温度を管理する必要があります。
犬が快適に過ごせる室温は、犬種によっても少々異なりますが22℃前後と言われています。そのため、夏場はエアコンを、冬場はエアコンやその他の暖房器具を使って室温を適切に保ってあげる必要があります。その際は、直接エアコンの風が当たらないようにしたあげてください。また、寒さや暑さを自分でしのげるよう、防寒対策や暑さ対策のグッズを準備しておくこともお勧めします。
2.家族が見える安心できる場所
家族が集まるリビングなどの場所に寝床を設置してあげてください。犬は家族をとても大切にする性格の動物です。寝ているときも家族が危険にならないよう、警戒していることがあります。
家族が見える場所に寝床を設置しておけば、家族の安全を常に感じることができるため、安心して睡眠をとることができます。
3.飼い主の匂いが染み付いている物を入れる
寝床には、飼い主や犬自身の匂いが付いている物を置いてあげることも必要です。慣れ親しんだ匂いのする物を入れておいてあげると安心して眠ることができます。
例えば、飼い主が使っていたひざ掛けや愛犬のお気に入りのぬいぐるみなどが最適です。特にお留守番などでひとりにさせる場合には、不安が少しでも解消できると考えます。
4.寝床は部屋の壁に沿って配置する
犬は野生の時の習性が残っており、寝ている時に外敵に襲われないよう、常に警戒を怠りません。そのため熟睡することは少なく、少しの物音で起きてしまったり、薄眼を開けて休んでいたりします。
寝床を部屋の真ん中に置くと、全方向に意識を向けなければいけないため、気持ちが休まらず、ストレスになってしまう恐れがあります。そのため、部屋の壁に沿って配置することで、少しでも犬が警戒しなければいけない方向を減らすような工夫をしてあげてください。
5.窓のそばなど外の音を感知しやすい場所は避ける
寝床を窓のそばに置いてしまうと、警戒心の強い犬は常に警戒しなければならない状況に置かれるため、安心して眠ることができません。また、外気が窓越しに伝わり、室内の温度を保っていても寝床の温度が適切に保たれないこともあるため、なるべく窓から離した外の音や匂いを感知しにくい場所に設置してあげてください。
犬は警戒心の強い動物です。そのため、なかなか熟睡することができません。少しでも愛犬が安眠できるよう、快適な寝床の環境を整えてあげましょう。