犬の性格について分類して見た！

愛犬家の皆さんなら我が家の愛犬の性格について、大体は知っていらっしゃると思います。
人と同じように、犬にも性格があります。犬種や個体によって異なりますが、個々の犬にはそれぞれ独自の性格や特性を持っています。

そこで、今回は、性別や犬種、環境といったことが要因となって性格に違いができるのかということを各項目ごとに特徴を調べてみましたので、我が家の愛犬がどこに当てはまるかご確認ください。

犬の性格はどのように決まるのか？

犬の性格はさまざまです。１００匹いれば１００種類の性格があり、個々の犬からは、これと言った指し示すものはありません。しかし、そのような犬の性格もたくさんの研究により遺伝子レベルでの分類ができることが分かってきています。そこで、犬の性格を性別、犬種、環境によってどのような違いがあるのかをご紹介したいと思います。

性別による性格の違い

女子犬 ♀

避妊手術をしているかどうかも影響しますが、一般的に警戒心を高める男性ホルモンの分泌が少ないため天真爛漫でフレンドリーなタイプが多いです。そして、女性ホルモンの影響により自分が生んだ子ども以外にも母性的に接する傾向があります。また、同居犬にも優しく接します。
その一方、子を守る母性本能によるものかも知れませんが、危険を回避する慎重派な所があります。それに、要領がよく甘え上手で、男の子に比べると表情が柔らかい印象を与えるのも女の子の特徴です。

男子犬 ♂

男性ホルモンの分泌の影響で勇敢で活発な性格が本能的に備わっています。大好きな飼い主さんや大切な自分の居場所を守ろうと、阻害するものには、果敢に立ち向かいます。女の子よりも筋肉が発達しており、エネルギーも活発に生成されるため元気でやんちゃな部分もあるでしょう。一方、甘えん坊で寂しがりやな一面をみせることもあります。去勢手術をしている場合に影響が出ることもありますが、一度「飼い主さんに従う！」と決めたら、真っ直ぐ忠実についていくのが男の子の特徴です。

犬種による性格の違い

犬種は長い年月の間に人間が交配を重ねながら人為的に作ったもので、それぞれのルーツや人為的目的により性格に特徴が分類されます。そこで、ジャパンケネルクラブが目的や用途によって分類した１０のグループに分類をした犬の性格についてご紹介しますのでご覧ください。

牧羊犬・牧畜犬グループ①

牧羊犬や牧畜犬は、一般的には知能が高く、仕事熱心で従順な性格を持っています。以下は、牧羊犬・牧畜犬グループの一般的な性格になります。

１． 知能で従順

牧羊犬・牧畜犬は非常に知能が高く、訓練に対する理解力があります。また、飼い主に対する従順さがあり、指示に従う傾向が強いです。

２．勇敢

牧羊犬・牧畜犬は勇敢で自信に満ちており、仕事や任務に対して積極的に取り組むことができ、群れや家族を守るために強い防衛本能を持っています。

３．エネルギッシュ

牧羊犬・牧畜犬はエネルギッシュで活発な性格を持ち、長時間の運動や活動を楽しむことが重要で、運動量が多く、精神的・身体的に刺激を必要とします。

４．社会性

牧羊牧畜犬は一般的に社交的で友好的な性格を持ち、他の犬や人との交流を楽しむことがあります。しかし、群れを管理するためにはしばしばリーダーシップの資質を持っています。

５．しつけのしやすさ

牧羊犬・牧畜犬はしつけやすく、一度学んだことを覚えるのが早い傾向があります。しかし、適切な社会化と訓練が重要であり、放っておかれると問題行動を示すことがあります。

◎ 代表的な犬種

• ボーダーコリー
• ジャーマン・シェパード
• オーストラリアンクキャトルドッグ
• ベルジアン・シェパード・ドーベルマン
• プーリー
• シェットランド・シープドッグ
• コリー
• ピレネー犬
• オールド・イングリッシュ・ボブテイル
• ベアデッド・コリー

使役犬グループ②

使役犬グループにはさまざまな犬種が含まれますが、一般的には知能が高く、忠実で仕事熱心な性格を持っています。以下が使役犬グループの一般的な性格です。

１．知的で従順

使役犬は高い知能を持ち、訓練に対する理解力が高い傾向があります。また、飼い主に対する忠誠心が強く、指示に従うことが好きです。

２．勤勉

使役犬は勤勉で適応力があり、さまざまな仕事や任務を遂行することができます。また、多様な環境や状況に柔軟に対応し、問題解決能力も高いです。

３．活発

使役犬は一般的に活発でエネルギッシュな性格を持ち、適度な運動や刺激を求めます。また、運動量が多く、精神的・身体的な刺激を必要とします。

４．忠誠心と防衛本能

使役犬は忠誠心が強く、家族や群れを守るために自らを犠牲にすることもあります。また、しばしば家や飼い主の領域を守るために防衛本能を示します。

５．社会性

使役犬は一般的に社交的で友好的な性格を持ち、他の犬や人との交流を楽しむことがあります。しかし、リーダーシップの資質も持ち合わせており、他の犬や動物との関係を管理することもあります。

◎ 代表的な犬種

• ドーベルマン
• ロットワイラー
• ジャーマン・シェパード
• ボクサー
• ブル・テリア
• グレート・デン
• アメリカン・ピットブル・テリア
• ジャイアント・シュナウザー
• ボストン・テリア
• ミニチュア・シュナウザー

テリアグループ③

テリアグループは、多くの場合、活発で勇敢な性格を持つ犬種のグループです。以下が一般的なテリアグループの性格になります。

１．勇敢で活発

テリアは勇敢で大胆な性格を持ち、小さい体格ながらも活発でエネルギッシュです。また、しばしば自分の大きさを過信し、大きな犬や他の動物に対しても果敢に立ち向かいます。

２．独立心があり頑固

テリアはしばしば独立心が強く、自分の意志を持ちます。彼らは頑固で決断力があり、しばしば主張が強い傾向があります。

３．社交性

テリアは一般的に社交的で人懐っこく、家族や飼い主との関係を大切にします。また、新しい人や犬との出会いを楽しみ、友好的な関係を築くことができます。

４．警戒心と防衛本能

テリアはしばしば警戒心が強く、見知らぬ人や犬に対して警戒心を示すことがあります。また、自分や家族を守るために防衛本能を示すことがあります。

５．活動的

テリアは活発な性格を持ち、適度な刺激や運動を求めます。彼らはフィールドでの活動や遊び、トレーニングを楽しむことができます。

◎ 代表的な犬種

ジャック・ラッセル・テリア
ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア
ケアン・テリア
スコッチ・テリア
アイリッシュ・テリア
アメリカン・ピット・ブル・テリア
ブル・テリア
ヨークシャー・テリア
フォックス・テリア

ダックスフンドグループ④

ダックスフンドは、小型犬でありながら、大胆で活発、忠実で愛情深い性格を持つ犬種です。以下は、一般的なダックスフンドグループの性格になります。

１．勇敢

ダックスフンドは勇敢で自信に満ちた性格を持ちます。また、小さい体格ながらも大胆で、自分の力を過信し、大きな犬や他の動物にも果敢に立ち向かうことがあります。

２．独立心と頑固

ダックスフンドはしばしば独立心が強く、自分の意見を持つ傾向があります。また、頑固で意志が強く、しばしば主張を通そうとします。

３．忠誠心と愛情深さ

ダックスフンドは飼い主や家族に対して非常に忠実で愛情深い性格を持ちます。また、家族の一員としての役割を大切にし、飼い主に対しては献身的に尽くすことがあります。

５．社交性

ダックスフンドは一般的に社交的で人懐っこい性格を持ちます。また、新しい人や犬との出会いを楽しみ、友好的な関係を築くことができます。

６．活動的

ダックスフンドは活発な性格を持ち、適度な刺激や運動を求めます。彼らは散歩や遊び、トレーニングなど、フィジカルやメンタルな刺激を楽しむことができます。

原始的な犬・スピッツグループ⑤

原始的な犬やスピッツグループは、通常、活発で知的、警戒心が強く、忠実な性格を持っています。以下に、一般的な原始的な犬・スピッツグループの性格特性を挙げてみます。

警戒心と警戒心: 原始的な犬やスピッツは、警戒心が強く、新しい環境や人に対して警戒心を示すことがあります。彼らは家族や領域を守るために防衛本能を示すことがあります。

知能と従順さ: 原始的な犬やスピッツは知能が高く、訓練に対する理解力があります。しかし、彼らは独立心が強く、自分の意見を持つ傾向があります。従順さは他のグループに比べてやや低い傾向があります。

活発さとエネルギッシュさ: 原始的な犬やスピッツは活発でエネルギッシュな性格を持っています。彼らは運動と刺激を求め、定期的な運動や活動が重要です。適切な運動や刺激がないと、問題行動を示すことがあります。

忠誠心と家族愛: 原始的な犬やスピッツは家族に対して非常に忠実で、家族との絆を大切にします。彼らは家族の一員としての役割を重んじ、家族との絆を強化するために行動します。

社会性: 原始的な犬やスピッツは一般的に社交的で友好的な性格を持っていますが、外部からの刺激に対しては慎重な傾向があります。適切な社会化が重要であり、早期から様々な環境や人との接触を経験させることが望ましいです。

◎ 代表的な犬種

秋田犬
柴犬
甲斐犬
紀州犬
四国犬
北海道犬
アラスカン・マラミュート
シベリアン・ハスキー
サモエド
アメリカン・エスキモー・ドッグ
フィンランド・スピッツ
ヴォルピノ・イタリアーノ
ドイツ・スピッツ
ポメラニアン
スピッツ
シュナウザー
バセンジー

嗅覚ハウンドグループ⑥

嗅覚ハウンドグループは、優れた嗅覚能力を持つ犬種のグループであり、一般的には独立心が強く、忍耐強く、努力家な性格を持っています。以下が一般的な嗅覚ハウンドグループの性格になります。

１．嗅覚能力

嗅覚ハウンドグループは非常に優れた嗅覚能力を持っています。また、地面や空気中の微細な匂いを追跡し、獲物や特定の臭いを見つけるのに優れています。

２．独立心と自立性

嗅覚ハウンドはしばしば独立心が強く、自立性が高い傾向があります。また、自分の主張を持ち、自分のやり方で仕事を進めることが好きです。

３．忍耐強さと粘り強さ

嗅覚ハウンドは忍耐強く、粘り強い性格を持っています。また、長時間にわたって匂いを追跡し、目標を達成するために必要な努力を惜しまないことができます。

５．活発さと運動量

嗅覚ハウンドは一般的に活発で、適度な運動量を必要とします。また、自然の中での活動や運動を楽しむことが好きであり、定期的な運動が重要です。

６．社会性

嗅覚ハウンドは一般的に友好的で社交的な性格を持っています。また、他の犬や人との交流を楽しみ、他のハウンドやチームメンバーと協力して仕事を進めることができます。

◎ 代表的な犬種

ビーグル
バセット・ハウンド
ブラッドハウンド
ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

ポインター・セターグループ⓻

ポインターとセターは、両方とも鳥猟犬として知られ、高い運動能力と忍耐力を持ち、狩猟中に鳥を発見し、それを示す行動を取ることができる犬種です。以下は、ポインターとセターグループの一般的な性格になります。

1．活発でエネルギッシュ

ポインターとセターは非常に活発でエネルギッシュな性格を持っています。また、運動と刺激を求め、広い開放的なスペースで自由に動き回ることが好きです。

2．優れた嗅覚

ポインターとセターは優れた嗅覚と観察力を持っており、鳥や他の獲物を発見するのに優れています。また、匂いや動きを感知し、それを追跡することが得意です。

3．友好性・社交性

ポインターとセターは一般的に友好的で社交的な性格を持っており、他の犬や人との交流を楽しみ、友好的な関係を築くことができます。

４．訓練への適応力

ポインターとセターは知性が高く、訓練への適応力が優れており、指示を素早く理解し、狩猟や競技などの訓練を受けることができます。

5．狩猟本能

ポインターとセターは狩猟本能が強く、鳥を発見した際には興奮しやすい傾向があり、狩猟中に獲物を発見すると、その場を目で示すことがあります。

◎ 代表的な犬種

イングリッシュ・セター
アイリッシュ・セター
ゴードン・セター
ポインター

鳥猟犬グループ⑧

鳥猟犬グループには、ポインター、セター、レトリーバー、スパニエルなどが含まれます。これらの犬種は、鳥やその他の獲物を発見し、追跡し、持ち帰るのに適した特性を持っています。以下に、一般的な鳥猟犬グループの性格特性を挙げてみます。

1．活発でエネルギッシュ

鳥猟犬は非常に活発でエネルギッシュな性格を持っており、広い開放的なスペースでの活動を楽しみ、運動と刺激を求めます。

2．優れた嗅覚と観察力

鳥猟犬は優れた嗅覚と観察力を持っており、鳥や他の獲物を発見し、それを追跡するのに優れています。また、匂いや動きを感知し、それを追跡することができます。

3．友好性と忠誠心

鳥猟犬は一般的に友好的で社交的な性格を持っており、飼い主や家族に忠実で深い絆を築くことができます。

4．適応性

鳥猟犬は知性が高く、訓練への適応性があり、指示を素早く理解し狩猟や競技などの訓練を受けることができます。

5．狩猟本能

鳥猟犬は狩猟本能が強く、鳥や他の獲物を見つけると興奮しやすい傾向があり、獲物を見つけたりそれを持ち帰ったりすることに喜びを感じる傾向があります。

◎ 代表的な犬種

ラブラドール・レトリバー
ゴールデン・レトリバー
チェサピーク・ベイ・レトリバー
イングリッシュ・コッカー・スパニエル
アメリカン・コッカー・スパニエル
スプリンガー・スパニエル

愛玩犬グループ⑨

愛玩犬グループは、一般的には家庭での飼育が主な目的であり、親しみやすい性格や容姿を持つ犬種のグループです。以下は一般的な愛玩犬グループの性格になります。

1．愛情深さと忠誠心

愛玩犬は一般的に家族や飼い主に対して非常に愛情深く、忠実な性格を持っています。また、家族の一員としての役割を重んじ、深い絆を築くことができます。

2．社交性と友好性

愛玩犬は一般的に社交的で友好的な性格を持っており、他の犬や人との交流を楽しみ、新しい友達を作ることが好きです。

3．遊び好き

愛玩犬は遊び好きで活発な性格を持っています。また、新しいおもちゃや遊びを楽しんだり、散歩やランニングなどの運動を楽しむことも好きです。

4．学習能力

愛玩犬は一般的に知性が高く、学習能力があります。また、訓練やトリックなどで学ぶことが得意で、飼い主とのコミュニケーションを楽しむこともできます。

5．対人関係

愛玩犬はしばしば人懐っこく、人との関係を楽しむことができ、愛情を求め飼い主や家族と一緒に過ごすことに喜びを感じます。

◎ 代表的な犬種

キャバリア
シーズー
トイプードル
スタンダードプードル
スムースコートチワワ
タイニープードル
チベタンスパニエル
チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
チワワ

視覚ハウンドグループ⑩

視覚ハウンドグループは、狩猟や警備、競技などに使用されるハウンドのグループで、一般的には速さや視覚を活かした特性を持っています。以下が一般的な視覚ハウンドグループの性格です。

１．活発でエネルギッシュ

視覚ハウンドは一般的に非常に活発でエネルギッシュな性格を持っています。また、運動を楽しむためには、定期的な運動や刺激が必要となります。

２．優れた視覚能力

視覚ハウンドは優れた視覚能力を持ち、遠くからでも物を見つけることができます。また、狩猟や競技でその能力を活かし、追跡する対象を迅速に発見することができます。

３．社交性

視覚ハウンドは一般的に友好的で社交的な性格を持っており、他の犬や人との交流を楽しみ、新しい友達を作ることが好きです。

4．狩猟本能

視覚ハウンドは狩猟本能が強く、獲物を追跡することに喜びを感じます。また、追跡する対象を見つけると興奮し、その行動を追いかけることがあります。

5．訓練への適応性

視覚ハウンドは知性が高く、訓練への適応性があり、指示を素早く理解し、狩猟や競技などの訓練を受けることができます。

◎ 代表的な犬種

アイリッシュ・ウルフハウンド
アフガン・ハウンド
イタリアン・グレーハウンド
ウィペット
サルーキ
ボルゾイ
ファラオ・ハウンド

これらの１０グループの犬の性格については、一般的なものであり、個々の品種や個体によって異なる性格があります。適切な社会化、訓練、運動を提供することで、ポテンシャルを最大限に引き出すことができます。

環境による性格の違い

犬の性格は、先天的な要素と後天的な要素の両方によって決まると言われています。先天的な要素には、犬種、両親からの遺伝、性別などが挙げられ、後天的な要素には、生育環境、周囲の動物との関わり、飼い主との関わりなどが挙げられます。

一般的に、子犬期（生後3週齢～14週齢）は性格形成に特に重要な時期と言われています。この時期に様々な刺激に慣れたり、犬や人と積極的に触れ合ったりすることで、将来、臆病で警戒心が強い犬になることを防ぐことができます。一方、十分な社会化の経験が得られないまま成長した犬は、攻撃性や不安症などの問題行動を起こしやすくなる可能性があります。

成犬になってからも、環境の変化によって性格が変化することがあります。例えば、引っ越しや家族構成の変化などの大きな変化は、犬にとってストレスとなり、性格に影響を与える可能性があります。

犬は社会的な動物であり、飼育環境や飼い主の影響を受けて行動や性格が形成されます。以下は、環境が犬の性格に与える影響になります。

1．飼育環境

犬が育つ環境はその性格に大きな影響を与えます。安定した、愛情を受けることができる環境では、犬はより安定した性格を発展させる傾向があります。

2．社会的順応

犬は若い頃から様々な環境や他の犬、人間との交流を経験することで、社会的に順応して行きます。良好な社会的順応が行われない場合、犬は恐怖や攻撃性を示す可能性があります。

3．訓練

適切な訓練が行われると、犬はより従順で社会的な性格を発展させることができます。逆に、訓練が不十分な場合や、厳しすぎる場合は、犬の不安定な性格を引き起こすことがあります。

4．運動と刺激

運動や刺激不足は犬のストレスや不安を引き起こし、それが犬の性格や行動に影響を与えることがあります。十分な運動や刺激を提供することは、犬の健康的な性格形成に重要です。

環境が犬の性格に与える影響は大きいですが、犬種や遺伝的要因もまた重要な役割を果たします。一方で、飼い主の関与や配慮が犬の性格形成において非常に重要であることも忘れてはなりません。