街でたくさんの犬を連れて散歩をしている人を見かけることはありませんか? 犬好きの私にとっては、たくさんの犬を散歩させるのは大変だろうと思う反面、「幸せなそうだな」という気持ちが勝ってしまいます。
何故なら、我が家にも最近まで女の子と男の子の2頭の愛犬がいて、とても賑やかで楽しい毎日を過ごしていたからです。しかし、今年、桜が咲きかけるころ、女の子の方が14歳を待たずして天国に旅立ちました。
今、考えると、毎日の食事や散歩、突然の病気やケガといったお金と時間を費やす日々を2頭の愛犬と共に過ごしていたように思います。しかし、反面、慌ただしくも充実した毎日を過ごせたことに感謝しています。そして、何よりも、私たち家族に笑顔と幸せを運んでくれたことは、間違いのないことです。
そこで今回は、犬を「多頭飼い」するメリットとデメリット、犬同士の相性の問題や多頭飼いする際に注意すべきポイントなどをご紹介します。
多頭飼いのメリット
1.犬同士の社会性向上
犬は群れで生活する動物なので、多頭飼いをすることで、犬同士のコミュニケーションを通して社会性を身につけることができます。これは、問題行動の予防や、他の犬との接し方などを学ぶことにもつながります。
2.寂しさの軽減
留守番が多い家庭の場合、犬同士が一緒にいれば寂しさを軽減することができます。特に、子犬の場合は遊び相手がいることで、ストレスを溜めにくくなります。
3.運動不足解消
複数の犬がいると、犬同士が一緒に遊ぶことで、自然と運動量が増えます。特に、活発な犬種の場合は、多頭飼いをすることで運動不足解消に役立ちます。
4.飼い主の負担軽減
散歩や遊び相手など、犬の世話の一部を犬同士で分担することができます。ただし、犬同士の相性によっては、逆に負担が増える場合もあるので注意が必要です。
5.異なる犬種や性格の魅力を楽しめる
犬種や性格の異なる犬を飼うことで、それぞれの犬の魅力をより深く楽しむことができます。
多頭飼いのデメリット
1.費用増加
犬の頭数が増える分、餌代、医療費、トリミング代などの費用が増加します。
2.時間と労力の増加
散歩、食事、遊び相手など、犬の世話にかかる時間と労力が増加します。犬同士の相性によっては、トラブル対応に時間を取られることもあります。
3.犬同士の相性問題
犬同士の相性が悪い場合、ケンカやストレスなどの問題が生じる可能性があります。最悪の場合は、どちらか一方の犬を手放さなければならなくなることもあります。
3.飼育スペース
犬の頭数が増える分、飼育スペースが必要になります。特に、大型犬の場合は、十分なスペースを確保する必要があります。
犬の多頭飼いは、メリットだけでなくデメリットも理解した上で、慎重に検討することが大切です。
多頭飼いするときに注意するべきポイント
犬の多頭飼いは、犬同士の社会性を高めたり、寂しさを軽減したりといったメリットがありますが、一方で費用や時間、労力などの負担が増加したり、犬同士の相性問題が生じたりするといったデメリットもあります。
犬の多頭飼いを成功させるためには、以下の点に注意する必要があります。
1.先住犬の性格を理解する
先住犬は、新しい犬を迎えることで、縄張り意識が強くなったり、ストレスを感じたりする可能性があります。先住犬の性格を理解し、新しい犬との相性を事前に確認することが大切です。
2.新入り犬の性格を理解する
新入り犬の性格も、先住犬との相性を左右する重要な要素です。活発な犬なのか、臆病な犬なのか、犬同士の遊び方などを事前に理解しておくことが大切です。
3.犬同士の相性を見極める
犬同士の相性は、実際に会わせてみて確認するのがベストです。いきなり同じ空間に放すのではなく、最初はフェンス越しに対面させたり、散歩を一緒にしたりして、様子を見ながら慣らしていくことが大切です。
4.十分な飼育スペースを確保する
犬の頭数が増える分、飼育スペースも必要になります。犬同士がそれぞれリラックスできる場所を確保できるようにしましょう。
5.時間と労力をかける
犬の多頭飼いは、犬1匹を飼うよりも、時間と労力が必要になります。散歩、食事、遊び相手など、犬の世話に十分な時間を確保できるかどうかも、事前に検討しておくことが大切です。
6.費用を把握する
犬の頭数が増える分、餌代、医療費、トリミング代などの費用も増加します。多頭飼いを続けるための費用を、事前にしっかりと把握しておくことが大切です。
7.犬同士のトラブルに備える
犬同士がケンカをした場合など、トラブルに迅速に対応できるように準備しておきましょう。
8.専門家のアドバイスを受ける
犬の多頭飼いを検討している場合は、獣医師や専門家に相談することをおすすめします。
多頭飼いに向いている犬種と性格
犬の多頭飼いは、犬同士の社会性を高めたり、寂しさを軽減したりといったメリットがありますが、犬種や性格によっては、トラブルが生じる可能性も高くなります。
1.多頭飼いに向いている犬種
一般的に、以下のような犬種は多頭飼いに向いていると言われています。
・ゴールデン・レトリバー
・ラブラドール・レトリバー
・ビーグル
・パグ
・キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
これらの犬種は、温厚で社交的な性格を持つことが多く、他の犬ともうまくやっていく傾向があります。
犬種だけでなく、個々の犬の性格も、多頭飼いに向いているかどうかを判断する上で重要です。
2.多頭飼いに向いている性格
多頭飼いに向いている性格
・社交的な性格
・温厚な性格
・遊び好きな性格
・忍耐強い性格
・従順な性格
これらの性格を持つ犬は、他の犬と仲良くなりやすく、トラブルを回避する能力が高いと言われています。
3.多頭飼いに向いていない性格
・縄張り意識が強い性格
・攻撃的な性格
・臆病な性格
・神経質な性格
・甘えん坊な性格
これらの性格を持つ犬は、他の犬とトラブルを起こしやすい可能性があります。
4.注意点
上記はあくまでも一般的な傾向であり、すべての犬に当てはまるわけではありません。犬の多頭飼いを検討する際は、個々の犬の性格や相性をよく観察することが大切です。
多頭飼いで気をつけたい犬の相性
犬の多頭飼いで気をつけたい相性には、以下のポイントがあります。
1.同性同士よりも異性の組み合わせ
一般的に、異性同士の犬の組み合わせの方が、同性同士よりもうまくいくことがあります。同性同士の場合、支配や競争がより顕著になることがあります。
2.同じサイズや体格の犬同士
サイズや体格が似ている犬同士は、遊びやコミュニケーションがしやすく、競争や衝突が起きにくい傾向があります。
3.同じ年齢や活動レベルの犬同士
同じ年齢や活動レベルの犬同士は、エネルギーレベルが合致しているため、一緒に遊ぶことができます。特に子犬と成犬を一緒に飼う場合、成犬が子犬を過度に興奮させたり、威嚇することがあるため、慎重に検討する必要があります。
4.性格の相性
各犬の性格や個性が互いに適合するかどうかを考慮することが重要です。例えば、従順な犬と支配的な犬、活発な犬と落ち着いた犬など、相性の良い組み合わせを選ぶことが大切です。
5.専門家からのアドバイス
新しい犬を家族に迎え入れる前に、獣医師やトレーナーなどの専門家に相談し、既存の犬との相性や適切なアプローチについてアドバイスを受けることが役立ちます。
これらの相性を考慮して、新しい犬を家族に迎え入れる際には、慎重に検討し、十分な準備をすることが重要です。
まとめ
多頭飼いをするということは、1頭飼い以上の経済的な苦労や時間的な束縛など、多くの問題が立ちはだることと思います。しかし、1頭だけでは知ることができなかった犬同士のコミュニケーションで今までになかった幸せを運んでくれることと思います。また、1頭では見ることができなかった表情や行動を見せてくれることでしょう。思いがけない喜びと新たな発見をもたらしてくれることは間違いございません。
多頭飼育において一番大切なことは、1頭飼育と同じように、1つずつの命、個性と真剣に向き合い付き合うことだと考えます。あなたが1頭1頭に対し、どれだけ真剣に向き合い、その子の一生の面倒を見れるのかを真剣に考えた上で判断をしていただければと思います。今後の愛犬たちとの楽しくて幸せな生活を陰ながら応援させていただきます。