やっと梅雨が明け、セミが鳴きだしたころ、あなたもあなたの愛犬も、すでに夏バテになっているのではないでしょうか?
テレビでは地球温暖化の影響で、年々気温が上昇していると、ニュースコメンテーターが、毎年のようにこの時期になると伝えています。でも、暑いのは毎年一緒ですよね。
確かに都会はヒートアイランド現象とかで暑いですが、田舎へ行くと山があり、海があり、森があり、川が流れていて、本当の夏を感じられます。ふるさとが田舎であれば、ふるさとに帰るのも一つの選択肢かも知れませんね。
夏は暑いもの、そんな夏を愛犬と楽しく過ごすために、今回は、暑い夏をあなたとあなたの愛犬がどうやって乗り切るかについて解説したいと思います。
猛暑を乗り切るための健康管理
犬は暑さに弱い生き物です。猛暑を乗り切るためには、「暑さに負けないための環境整備」「暑さに負けないための栄養補給」「暑さに負けないための疾病対策」の3つが必要になってきます。
暑さに負けないための環境整備
愛犬が暑さに負けないためには、適切な環境整備が重要になってきます。以下は、愛犬が快適に過ごすために必要な環境整備の方法になります。
1.室内に涼しさを確保する
エアコンにより室内の温度を24〜28℃程度に保てるようにしてください。また、エアコンと併用して扇風機やサーキュレーターを使い、空気の流れを作ることで涼しさを感じやすくしてあげてください。
2.直射日光を避ける
直射日光を防ぐために窓にカーテンやブラインドなどを使用することで室内の温度上昇を抑えることができます。また、窓ガラスに紫外線カットフィルムを貼るのも有効な手段です。
3.涼しい場所作り
クールマットや冷却シートを用意し、愛犬が涼しい場所で休めるようにしてあげてください。また、タイルやフローリングなど、冷たさを保てる床材の上で休ませてあげることもお勧めです。
4.水分補給の徹底
新鮮な水を常に飲める状態にしておくため室内の複数箇所に水皿を置き、常に新鮮な水を飲めるようにしましょう。また、水皿に新鮮な水と一緒に氷入れたり、氷そのものを与えたりして、体内から涼しさと水分補給をしてあげるようにしましょう。
5.日陰を確保する
庭やベランダには日陰を作り、愛犬が直射日光を避けられる場所を作ってあげてください。タープやサンシェードを利用するのも効果的でしょう。
6.散歩の時間帯
散歩は早朝や夕方の涼しい時間帯を選び、日中の暑い時間帯は避けるようにしてください。また、散歩の際は、アスファルトや砂の温度が高くなりすぎていないか確認し、愛犬の足を守りましょう。
7.車の中の環境
車の中は急激に温度が上昇するため、絶対に愛犬を車内に放置しないようにしましょう。また、車で移動する際は、エアコンを上手に使い車内の温度を快適に保ってください。
8.屋内の遊び場
屋内での遊び: 暑い日は屋外での運動を避け、屋内でできる遊びを提供します。おもちゃや知育玩具を使って、室内でも十分に運動できるようにします。
9.暑さ対策の服装
散歩や出かける際は、冷却機能のある服やバンダナを利用し、愛犬の体温を下げる手助けをしてあけてください。
10.定期的な毛の手入れ
被毛をこまめにブラッシングし、通気性を良くして涼しさを保ってあげてください。また、必要に応じて毛を適度にカットし、暑さを和らげるようにしましょう。ただし、日差しから皮膚を守る効果がなくなるので、過度に短くしすぎないよう注意してください。
これらの対策を実施することで、愛犬が猛暑でも快適に過ごせる環境を整えることができます。
暑さに負けないための栄養補給
愛犬が暑さに負けないようにするためには、適切な栄養補給が重要です。以下は、愛犬が暑い夏を乗り切るために必要な栄養管理対策になります。
1.水分補給を大切に
愛犬がいつでも水を飲めるように、新鮮な水を家の複数の場所に設置してあげてください。また、水は頻繁に交換し、いつでも新鮮なみずが飲めるようにしましょう。
ウェットフードや水分の多いキュウリなどの野菜やスイカなどの果物を与えるようにしてください。これによって、自然と水分の補給ができます。
2.栄養バランスの確保
ビタミンやミネラル、タンパク質がバランスよく含まれた高品質なドッグフードを与えるようにしましょう。特にビタミンCやEは、抗酸化作用があり、暑さで受けるストレスを軽減する効果があります。野菜や果物を適量加えるとより効果的です。
3.軽めの食事
暑い時期には消化が良く、体に負担の少ない食事を与えるようにしましょう。脂肪分が少なく、タンパク質や炭水化物がバランス良く含まれるものが最適です。また、一度に大量の食事を与えるのではなく、少量を頻繁に与えることで、消化の負担を軽くしてあげることになります。
4.冷たい食べ物
冷蔵庫で冷やしたフードや、冷凍ヨーグルト、冷凍フルーツなどをおやつとして与えることで、体内から涼しさを感じさせてあげましょう。
5.栄養補助食品
必要に応じて、ビタミンやミネラルのサプリメントも食事と一緒に与えてあげてください。特に、暑さで消耗しやすい栄養素を補うことが重要になってきます。獣医さんに相談して適切なサプリメントを選びましょう。
6.定期的な体重管理
定期的に体重をチェックし、減少している場合は食事内容や量を見直しましょう。必要に応じて獣医さんに相談することをお勧めします。
7.適度な運動と休息
早朝や夕方の涼しい時間帯に散歩などの運動を行い、適度な運動量を保つようにしましょう。運動後は涼しい部屋でしっかりと休息を取らせることが重要になります。
8.食事の工夫
鶏肉や魚、野菜を使った手作りご飯を与えると、栄養のバランスが整えやすくなります。必ず獣医さんや犬の管理栄養士などに相談して、適切なレシピを確認するようにしてください。また、夏場は少し冷やした状態で食事を提供することで、愛犬が食べやすくなります。
これらのポイントを実践することで、愛犬が暑さに負けずに元気に過ごせるよう、適切な栄養管理を行うことができます。
暑さに負けないための疾病対策
愛犬が暑さに負けないようにするための疾病予防には、以下のポイントを意識することが大切になってきます。
1.熱中症の予防
熱中症を予防するためには、部屋の温度管理が重要になってきます。エアコンや扇風機を利用して部屋の温度を一定に保ち、直射日光を避けるようにしてください。
水分補給も重要です。常に新鮮な水を用意し、いつでも飲める環境を整えてあげてください。
散歩は早朝や夕方の涼しい時間帯に行うようにしてあげてください。日中の暑い時間帯の散歩や運動は控えるようにしましょう。
これらのことを実行することで、熱中症にかからない生活が確保できます。
2.皮膚の保護
毛が薄い部分や白い毛の犬は、日焼けのリスクが高いです。直射日光を避け、部屋での生活や散歩の時など、できるだけ日陰を選んであげてください。また、毛はこまめにブラッシングし、通気性を良くしてあげましょう。過度に短くカットしないように注意が必要です。
3.消化器系の管理
衛生的な食事を心がけ、食事や水は清潔なものを与えるようにしてください。暑い時期は食べ物が腐りやすいので、食べ残しなどがあった場合は、冷蔵庫で保存するようにしましょう。
4.寄生虫の予防
暑い時期はノミやダニの活動が活発になるため、定期的に害虫駆除薬の投与やノミ取り専用シャンプーなどでシャンプーを行うように心掛けてください。また、蚊が媒介するフィラリア症の予防のために予防薬を定期的に投与するようにしてください。
5.目と耳のケア
直射日光や埃、異物から目を守るために、定期的に目の周りを清潔に保ってあげてください。耳は中を清潔に保ち、炎症や感染を防いであげてください。特にプールや海など水遊びをさせた後は必ず行うことをお願いします。
6.定期的な健康チェック
定期的に獣医師による健康チェックを受け、早期に異常を発見するようにしましょう。自宅では、日々の健康観察を行い、食欲や活動量、排泄の様子などに注意を払い、異常があればすぐに獣医さんに診てもらうようにしてください。
7.ストレス管理
快適な温度と湿度を保つことで、愛犬のストレスは軽減します。また、暑い時期でも室内でできる遊びを取り入れ、適度な運動をさせることでストレス発散にもなります。
8.適切な栄養管理
暑さで消耗するエネルギーを補うために、バランスの取れた食事を与えてください。ビタミンやミネラルが豊富な食材を取り入れることで健康維持をサポートしてくれます。
9.あなたとのコミュニケーション
飼い主であるあなたとのコミュニケーションやスキンシップを大切にしてあげてください。精神的な安定を保ち、これが何よりもあなたにとって必要なものです。
これらの対策を講じることで、愛犬が暑さに負けずに健康で快適に過ごせるようになります。
猛暑に絶対にしてはいけない愛犬への行為
以下に記載いたしました行動は、猛暑に絶対にしてはいけない愛犬への行為です。これらの項目に関しては絶対に守ってあげてください。
1.車内に放置する
車の中は短時間でも高温になり、命に関わる危険があります。愛犬を車内に放置することは絶対に避けましょう。
2.暑い時間帯の散歩
日中の暑い時間帯に散歩させると、熱中症ややけどの危険があります。特にアスファルトは非常に高温になるため、早朝や夕方の涼しい時間に散歩を行いましょう。
3.長時間の屋外運動
暑い日の長時間の運動は避け、短時間で済ませるようにしましょう。また、休憩をこまめに取り、水分補給を取るようにしましょう。
4.冷たい水を急にかける
暑いからといって、急に冷たい水を大量にかけるのは避けてください。体温調整がうまくできず、体に負担がかかることがあります。あなたも同じことをされると嫌ですよね。
5.無理に食事を与える
暑さで食欲が落ちることがありますが、無理に食事を与えようとしないでください。軽い食事や水分の多い食事を与えるようにして、食欲を自然に戻すようにしてあげてください。
6.エアコンを使用しない
いくらエアコンは身体によくないからと言って人と同じように扱わないでください。犬は暑さに弱い生き物です。人間よりも小さな犬は、暑い日は室内でも熱中症の危険があります。エアコンを使って室内の温度を適切に保つようにしましょう。
7.無理な外出
暑い日は必要以上に外出させないようにしましょう。家の中で涼しく過ごさせることがなによりも大切です。
これらの点に注意することで、愛犬が猛暑の中でも健康で安全に過ごすことができます。
まとめ
愛犬に必要な暑さ対策はあなたにとっても必要なものです。この夏を乗り切るためにも愛犬と一緒に行って見るのも楽しいと思います。
愛犬にとってもあなたと一緒に頑張ることが何よりもの喜びであるはずです。共に何かを成し遂げることは、人間同士でも同じですが、愛犬と猛暑を乗り越えることは、お互いの信頼関係をより強いものにすると思います。
犬は人間よりも短い一生を過ごすことになります。中身の濃いものにしてあげてください。