犬と猫ではどちらが暑さに強い?

我が家では犬と猫が同居しております。

暑くなって来たこの季節、両者を比べてみると、どう見ても犬の方が夏バテ気味で、猫の方はいつもと変わらず平然としているように思います。

少し気になったので、猫と犬ではどちらが暑さに強いかについて、獣医さんの意見も参考にしながら、自分なりに調べてみました。

そこで今回は、「猫と犬ではどちらが暑さに強い?」について、少しお話をさせていただきます。

目次

犬と猫ではどちらが暑さに強い?

犬種・猫種や個体差にもよりますが、色々な資料を見たところでは一般的に、犬よりも猫の方が暑さに強い傾向にあります。以下は項目ごとにその理由を記載したものになります。

体温の調節能力の違い

イヌ

体全体に汗腺が少なく、主に足の裏からの発汗と舌でハアハアと呼吸する「パンティング」という方法によって体温の調節を行っています。そのため、暑さに弱く、熱中症になりやすいとされています。特に、短頭種や肥満犬、老犬はさらに注意が必要になってきます。

ネコ

猫は中東からエジプトにかけた砂漠地帯に生息していたリビアヤマネコを祖としており、暑さに対する適応力が高く、体温を効果的に調節する能力も持っています。体の表面を舐めることや涼しい場所を探して移動したり、体を広げて寝たりして、上手に体温調節を行います。

生活習慣の違い

イヌ

犬は飼い主と一緒に生活しており、飼い主と行動を共にすることが多く、散歩や排せつなどで、暑い時間帯にも外に出る機会が多く、室内でも活発に動き回る習性があります。

ネコ

猫は夜行性のため日中の暑い時間帯は必要以上の活動はせず、涼しい朝夕に活動する習性があります。また、狭い隙間や日陰など、涼しい場所を見つけるのが得意な生き物です。

被毛の性質の違い

イヌ

犬の被毛は犬種によって異なりますが、長毛種は暑さに弱く、短毛種は比較的強い傾向があります。また、ダブルコートの犬は、夏毛と冬毛の2層構造になっているため、暑さに弱いとされています。

ネコ

猫の被毛は通気性が良く、体全体に均等に分布しているため、体温の調節がしやすいです。短毛種と長毛種がありますが、どちらも基本的に猫の毛は犬の毛よりも密度が低く、通気性が高いのが特徴です。

水分補給の行い方の違い

イヌ

犬は汗腺が肉球に限られており、体全体で汗をかくことができません。そのため、体温を調節する主な方法はパンティングです。このとき大量の水分が失われるため、十分な水分補給が必要です。

ネコ

前項でも述べたとおり、猫はもともと砂漠地帯で暮らしていたこともあり、少量の水分でも生き延びる能力があります。また、湿気のある環境で水分を得ることができるという特徴もあります。

これらの点を比較してみると、猫の方が犬よりも暑さに対して強いといえるかも知れません。しかし、日本の猛暑では、犬も猫も熱中症には十分注意が必要です。適切なケアと環境の維持を行ってあげてください。

犬と猫の最も大きな違いは?

少し飛躍するのかも知れませんが、犬と猫の夏の暑さに対する適応能力は、彼らの行動や性格の違いからも読み取ることができると思います。そして最大の特徴は、人間との関係性における違いではないでしょうか。以下は犬と猫の行動と性格の違いについて少しお話をさせていただきます。

行動と性格の違い

社会性と独立性

イヌ

犬は非常に社会的な動物であり、群れで生活する習性があります。人間を群れの一員と見なし、強い絆を形成します。そのため、飼い主や他の犬と一緒にいることを好みます。

ネコ

猫は独立心が強く、単独行動を好む傾向があります。飼い主との絆もありますが、犬ほど依存的ではなく、自由な時間を大切にします。

訓練としつけ

イヌ

犬は訓練やしつけが比較的しやすく、指示に従うことに幸福感を覚える傾向があります。褒められることや餌を得ることが規範となり、飼い主の指示に従います。

ネコ

猫は訓練が難しいとされており、指示に従うことよりも自分の意思で行動することを好みます。餌を与えることも効果はありますが、犬ほどの反応は期待できません。

人間との関係性の違い

忠誠心

イヌ

犬は飼い主に対して非常に忠誠心が強く、常に飼い主と一緒にいることを望みます。保護本能が強く、飼い主を守ろうとする行動も見られます。

ネコ

猫も飼い主に対して愛情を示しますが、犬ほどの忠誠心はありません。自分のペースで飼い主に接し、時には独立したいと感じることもあります。

コミュニケーション

イヌ

犬はボディランゲージや吠えることで積極的にコミュニケーションを取ります。表情も豊かで、感情を分かりやすく表現します。

ネコ

猫は鳴き声やボディランゲージでコミュニケーションを取りますが、その表現は犬よりも微妙で複雑です。飼い主は猫の微妙なサインを理解する必要があります。

その他

狩猟本能

イヌ

犬も狩猟本能を持っていますが、家畜化されて以来、その本能は薄れています。特定の犬種は狩猟や作業に特化していますが、多くの家庭犬はこの本能をあまり発揮しません。

ネコ

猫は強い狩猟本能を持ち、小動物や昆虫を狩ることを楽しみます。家猫であっても、この本能はしっかりと残っています。

食事の習慣

イヌ

犬は肉食ですが、雑食性もあり、さまざまな食材を摂取することができます。食事の時間は定期的で、飼い主によって管理されることが多いです。

ネコ

猫は純粋な肉食動物であり、高タンパク質の食事を必要とします。狩猟本能により、少量ずつ頻繁に食事を取る傾向があります。


これらの違いは、犬と猫がそれぞれ異なる進化の過程を経てきた結果であり、飼い主はそれぞれの動物の特性を理解し、適切なケアと環境を提供することが重要です。

まとめ

犬と猫の暑さへの強さについて見てきましたが、若干、猫の方に軍配が上がったのではないでしょうか。

祖先から受け継がれてきた遺伝、また、本来より持っている習性により暑さに対する耐用性が決まってくるものなのですね。このような犬や猫の特性は、飼い主である皆さんは、ちゃんと理解しておくべきことなのかも知れません。

こうして犬と猫の習性の違いを見ていくと、気のせいかも知れませんが、非常に興味深い結果が得られたような気がします。今後も、犬と猫の比較から人と最もかかわりが深い親愛なる生き物の確信に触れていければと考えています。

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