夏のレジャーと言えば、海水浴が“鉄板”ですよね!
愛犬と一緒に海水浴に行けたら、どんなに楽しいでしょうか。砂浜を一緒に走ったり、海辺で水遊びをしたりと、たくさんの思い出を作ることができるでしょう。
しかし、愛犬との海水浴には多くの危険があり、厳しい条件もあります。
また、肝心の愛犬が本当に喜んでくれるのかが、とても重要になってきます。
そこで、今回は「愛犬を海水浴に連れて行っても大丈夫?」というテーマで愛犬と海水浴に行くときのマナーや注意点について解説をさせていただきます。
海水浴場に連れて行っても大丈夫?
愛犬にとっていちばん重要なこと
全ての犬が泳げると思ったら大間違いです。人間と同様に犬にも泳ぎの上手な犬もいれば苦手な犬もいます。あなたのご自宅の愛犬は、泳ぎが上手ですか?
連れて行って初めて海が苦手なことが分かったのでは手遅れです。連れていく前に愛犬が水が好きか嫌いか、ご自宅で確認することをお勧めいたします。
お風呂の浴槽や子供用のプールを使って水か好きか? 泳ぐことができるか? を一度確認してみてはいかがでしょうか。もし、苦手なようであれば、無理をせずに海水浴はあきらめた方が良いかも知れません。
「ライフジャケットがあれば大丈夫!」と思われるかも知れませんが、犬にとっては、迷惑な話です。ストレス以外の何物でもありません。無理に連れて行くのはやめて、他のレジャーを考えられた方が賢明です。
子犬を海に連れて行くのはいつごろからですか?
子犬は何か月ぐらいで海水浴に行っても良いのかは、正直なところ個体差によってまちまちです。はっきりとした定義はありませんが、子犬をはじめて海水浴に連れていく場合は、以下のポイントを押さえてから行くようにしてください。
1.ワクチン接種が完了しているか
子犬のときに接種しておかなければいけないワクチン接種を完全に終えた後にしましょう。その際、掛かりつけの獣医さんに海水浴に連れて行っても良いかどうかの確認をするようにしてください。
2.最低限のしつけができているか
海水浴場にはたくさんの人が遊びにきています。子犬が他の人や環境に対して十分に順応できるかがとても重要になってきます。海水浴に行く前には必ず、家族以外の人に吠えたり、嚙むなどの威嚇行為についてのしつけを必ず行ってからにしてください。
3.社会性の訓練ができているか
子犬にとって海水浴場は、今まで経験したことのないようなたくさんの刺激をうけることになります。他人に迷惑を掛けるだけではなく、犬は人よりも感受性の高い生き物なので、ストレスを感じる可能性があります。海水浴に行く前に公園や散歩などで犬や人との交流を通して社会性を身につけてから行くようにしましょう。
4.海水浴の準備ができているか
海水浴場では、時間帯によっては砂浜が熱くなっている場合があり、足を火傷する可能性が考えられます。また、海水浴場は炎天下で日差しを遮るものが少なく子犬が熱中症になる可能性が十分考えられます。それ以外にも注意しなければいけないことがたくさんあります。海水浴には子犬が病気やケガをしないように準備を行ってから出かけましょう。準備しなければいけないアイテムに関しては、次項で説明いたします。
行先の海水浴場、犬を連れて行っても大丈夫?
今夏、あなたが愛犬と一緒に行こうとしている海水浴場、ペット禁止ではないですか? 実は、犬を連れていくことを禁止している海水浴場は、全国に結構あります。
市や県が管理している公営の海水浴場では、衛生面や安全面、他の利用者への配慮を理由として犬の立ち入りを禁止していることが多いようです。
また、有名な観光地のビーチや観光シーズン中の海水浴場では、トラブルを避けるためにペットの立ち入りを制限している場合があります。
海水浴場へ愛犬と行く場合は、一度ホームページで確認してから行くようにしましょう。
次項では、“ 愛犬と一緒に行ってもOKな海水浴場 ” をご紹介します。
愛犬を海水浴に連れて行くときの注意点
愛犬を海水浴に連れて行く際には、以下の点に注意をして、思い出に残る楽しい海水浴にしてあげてください。
1.海に慣らす
愛犬が海で泳ぐのが初めての場合は、徐々に慣らしてあげることが大切です。いくら自宅で水に慣れたからと言っても海は波があり非常に危険な場所であることを忘れてはいけません。浅瀬で少しずつ水に慣れさせ、犬が自信を持って泳げるようになるまで、気長に練習をしましょう。何よりも、飼い主さんが楽しんであげるのが愛犬にとっては安心することですので、一緒に楽しんであげてください。
2.穏やかな海水浴場を選ぶ
なるべく遠浅の入り江になった海水浴場を選んでください。波の強い場所では、犬が波に流されてしまう危険があります。また、サーフィンやボートなどのいない穏やかな海水浴場を選んで、犬が安全に楽しめるようにしてください。
3.必ずハーネスとリードを使う
愛犬が泳いでいる間や海岸を歩いている間は、必ずリードをつけておくことが重要です。犬が突然水に飛び込んだり、危険な場所に行ってしまうことを防ぎ、また、他の人に迷惑にならないためにも必ずリードを付けてください。
4.海水を飲ませない
当然のことですが、海水には塩分が含まれており、大量に摂取すると犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。犬は人と違って塩分をさほど必要としない生き物です。泳がせる際には海水を飲まないよう十分に気をつけてください。
5.愛犬の身体の安全に気を配る
- 海水浴の後は、犬の体をしっかりと洗い流して塩分や砂がついたままにならないようにしてください。
- 海中には鋭利な貝殻や岩がある場合があるので、犬が怪我をしないように注意してください。
- 海岸は日差しが強いので、熱中症には気を付けてできるだけビーチパラソルやテントなどで日陰を作ってください。
- 砂浜は熱せられている場合があります。犬用の靴やソックスでヤケドから足を守ってください。
これらの注意点を守れば、犬と一緒に海水浴を楽しむことができます。
愛犬と海水浴に行ったときに守ってほしいマナー
海水浴場は、たくさんの人が集まる場所です。犬嫌いの人や犬アレルギーがある人など、犬を受け入れられない人たちも海水浴を楽しんでいることを忘れてはいけません。なので、そのような人たちにも配慮した行動をとることが一番のマナーなのかも知れません。そこで、次の点を守って楽しい海水浴を満喫してください。
1.リードをつける
海水浴場も公共の場所です。必ずリードをつけて、常に愛犬が他の人や犬に突然飛びついたりしないように注意してください。また、浮き輪やビーチボールなどの犬が大好きなビニール製品は、噛んだり引っ搔いたりすることで穴が空くことがあります。そばに近づけないように注意してください。
2.排泄物の処理
当然のこと、排泄物の処理は必ず行ってください。砂浜は裸足で歩く人がほとんどなので、おしっこをした場合は水をかけて砂をかぶせるなど、他の人が不快な思いをしないように心がけましょう。
3.環境への配慮
すべての海水浴客に共通していることなのですが、ビーチやその周辺の自然環境を守るため、ゴミを残さず持ち帰りましょう。特に犬を連れていると目を付けられる可能性が高いですので、十分に気を付けた行動を行ってください。
4.野生動物への配慮
海水浴場やその周辺にはたくさんの野生動物が生息しています。犬の習性で、本能的に追いかけることがあります。鳥や小動物などの野生動物への配慮にも注意しましょう。
5.公共の場所でのマナー
行先の海水浴場の規則は事前に確認するようにしましょう。ペットに関する規制があったり海水浴場によって特定の時間帯やエリアでのみ犬が許可されている場合があります。また、駐車場や周辺の公共の場所でも、他の利用者や住民に配慮した行動を行うように心掛けてください。
これらのマナーを守ることで、愛犬と共に海水浴を楽しむと共に、他の利用者や自然環境への配慮も行うことができます。安全で楽しい時間を過ごすために、事前に準備を整え、ルールを守って行動しましょう。
愛犬と一緒に行ってもOKな海水浴場
※掲載した情報については、SNS等での独自の調査に基づいて行ったものです。すでに情報が変わっている場合もありますので、ご利用の際は事前に再度、確認をしていただくことをお勧めいたします。
※状況の変化や閉業などの情報の更新が必要な場合は、当方の問い合わせ窓口までご一報いただけますと幸いです。
犬OKの海水浴場は全国にありますので、エリアごとに紹介します。
皆さまから寄せられた情報を基に掲載を増やして参ります。新しい情報をお待ちしております。
関東
葉山森戸海岸(神奈川県)
犬連れでも比較的受け入れられている海岸で、ドッグカフェも近くにあります。
九十九里浜(千葉県)
広大な砂浜が広がり、犬と一緒に散歩や遊びを楽しむのに最適です。
伊師浜海水浴場(茨城県)
犬と泊まれる宿も間近にあり、周辺の施設も充実しています。
公式サイト : https://www.kankou-hitachi.jp/hitachi-ocean/page000137.html
大磯海水浴場(神奈川県)
近くに駐車場があり浜が広いので愛犬を遊ばせやすいです。
公式サイト : ttps://www.town.oiso.kanagawa.jp/isotabi/meguru/pagedate/14407.html
東海・中部
白浜中央海水浴場(静岡県)
「「日本の水浴場88選」や「快水浴場百選」にも選ばれている海水浴場です。
近畿
南紀白良浜海水浴場(和歌山県)
美しい白砂浜とエメラルドグリーンの海が特徴で、犬専用のエリアが設けられています。
須磨海水浴場(兵庫県)
都心から近く20軒以上もの海の家が営業している海水浴場です。
青井浜ワンワンビーチ(兵庫県)
愛犬と一緒に泳いだり、ヒノキ風呂に入れてあげることもできます。
九州
海水浴から帰宅後の愛犬のケアについて
海水浴から帰宅後の愛犬のケアについて、以下に具体的な手順をご紹介します。
1.洗浄
愛犬のからだ全体を水で洗い流します。海水に含まれる塩分や砂が皮膚や毛に残らないようにしてあげてください。特に足裏や肛門周辺、耳の中など、汚れや塩分がたまりやすい部分を丁寧に洗うようにしましょう。
2.乾燥
愛犬の毛を十分に乾かします。特に長毛種や被毛の密度が高い犬は、湿ったまま放置すると皮膚トラブルを引き起こす可能性がありますので、吸水タオルなどで水分を十分に取り、ドライヤーで乾かすことをお勧めします。
3.耳のケア
海水浴後は特に、耳の中に水が残っていないかを確認しましょう。必要に応じて、乾いた綿棒で耳の中の水分を取り除きます。ただし、耳の奥まで綿棒を入れないように注意してください。
4.保湿
海水や太陽の影響で皮膚が乾燥することがあります。帰宅後には、犬用の保湿ローションやオイルを使って、犬の皮膚と毛を保湿してあげましょう。
5.水分補給
海水浴後は、愛犬が十分な水分を摂取できるように気を付けてください。海水を飲んでしまった場合、塩分を吸収することで脱水症状が起こる可能性がありますので、特に注意が必要です。清潔な水を常に用意しておき、犬が十分に飲めるようにしてあげてください。
6.健康チェック
海水浴後は、愛犬が異常を示す場合があるかもしれません。異常な挙動や皮膚の変化、耳の炎症などが見られる場合は、早めに獣医さんに相談しましょう。
これらの手順を守ることで、海水浴から帰宅後の犬のケアを適切に行うことができます。
愛犬を海水浴に連れて行くときに必要なアイテム
愛犬を海水浴に連れて行くときは、犬の安全と快適を考慮したアイテムを準備する必要があります。
1.リードとハーネス
犬を海岸や浜辺で安全に移動させるために必要です。犬が泳ぐ際にもリードをつけておくと、緊急時に犬を制御しやすくなります。
2.水飲みボウル
海水浴の後、愛犬が水分補給できるようにするために必要です。ポータブルでコンパクトな水飲みボウルを持っていくと便利です。
3.タオル
海水や砂を拭き取るために吸水性の高いタオルを準備しましょう。愛犬が海で濡れた後は、しっかりとタオルで乾かしてあげましょう。
4.日除け用品
愛犬が日焼けを防ぐために、日傘や日除けテント、犬用の日焼け止めクリームが役立ちます。
5.犬用のおもちゃ
海水浴で海の中で遊ぶためのおもちゃを持って行きましょう。例えば、浮かぶおもちゃや投げることができるボールなどが最適です。
6.ドッグフードと水
海水浴では、愛犬がエネルギーを消費するため、栄養価の高いドッグフードと水を持って行ってください。
7.犬用の医療キット
ケガや緊急時の応急処置に備えて、愛犬用の医療キットを持っていくと良いでしょう。包帯や消毒液、絆創膏などは必須です。何を持って良いのか分からない場合は獣医さんに相談することをお勧めします。
これらのアイテムを持っていくことにより、愛犬との海水浴が安全で安心できるものとなるでしょう。
まとめ
夏と言えば海水浴。
愛犬を連れて行けたらどんなに楽しいでしょう。
想像しただけでも行きたくなってきます。
しかし、愛犬はもしかしたらそんなことを望んでいないかも知れません。
前述でもお伝えしましたとおり、海水浴へ連れていく前に、まずは愛犬が海水浴に行って楽しんでくれるかどうか、愛犬の性格や経験から考えてみることをお勧めします。
愛犬はきっとあなたが行くところはどこへでも行きたがるはずです。
だって、あなたが喜ぶことを一番幸せに感じるからです。
しかし、それが愛犬のためになるのかどうか。愛犬が本当に楽しいと思っているのか。難しいとは思いますが、よく考えてから海水浴に行っていただくことが大切です。
愛犬のためにも、あなたのためにも思い出に残る楽しい夏にしてください。